医学の研究倫理の勉強

研究倫理の勉強

研究倫理に興味があり、勉強しています。
研究倫理というと様々なことが思い浮かびますが、医学に関する内容に興味があります。
次の本を読んでいます。全8話の構成で、今1話と2話を読み終わったところです。

  • みんなの研究倫理入門ー臨床研究になぜこんな面倒な手続きが必要なのか (田代 志門 著)

1話と2話では、研究か診療かというテーマが扱われています。研究であれば、研究計画書や所属機関の倫理委員会の審査が必要になるなど、手続きが必要です。
例えば、先ほど挙げた本の2話では、研究と診療を区別するために、次の二つの視点による考え方が紹介されています。

  • 手段として、確立している/未確立
  • 目的として、一般化可能な知識を得るため/個別の患者のケアのため

この手段と目的はそれぞれ独立に扱うため、四つの分類が得られることになります。
わかりやすい例として、

(手段 = 確立, 目的 = 個別の患者のケア) であれば、診療であるとし、
(手段 = 未確立, 目的 = 一般化可能な知識を得る) であれば、研究であるとします。

また、非専門家の私にはあまり自明ではなかったですが、

(手段 = 確立, 目的 = 一般化可能な知識を得る) のときも研究であるとします。

これは、確立している治療法AとBがあり、AとBを比較するような場合などが想定されるようです。

残る一つの
(手段 = 未確立, 目的 = 個別の患者のケア) については、少しややこしいようです。
本では、次のような考え方が標準的であると記載されています。

  • 基本的には研究として実施が望ましいが、例外として診療として実施できる余地を残す

私にはあまり明確には理解できませんが、要はグレーゾーンであり、実施者に裁量の余地があるものと想像しています。
自分が医療を受ける立場で考えると、自由診療のような厳密には効果が確認されていない医療行為のときに、例外として診療のように扱われるのかなと思いました。

きっかけについて

そもそも研究倫理そのものにはあまり興味がなくて、より実際的な内容として、ワクチンなどが開発されて自分が受けるまでにどのようなプロセスを経ているのか?
ということに興味がありました。このプロセスは、研究倫理についてのベースの考え方がなければ理解できないので、全8話しっかり読み進めたいと思います。